イベントレポート「LIFE ON THE HILL あれから3年」2026年9月5日

2026年9月5日(土)に新潟市中央区の医学町ビルで、施主さん2組とのトークイベントを開催しました。参加していただいた皆さん、お気に掛けていただいた皆さん、N家とT家の皆さん、ありがとうございました。

MCは『LIFE ON THE HILL』の編集発行を担当したカメガイアートデザインの亀貝さんと山岸さんで、いずれも建築家と一緒に自邸を建てられていています。亀貝さんのご自宅には後藤の前職でプロデュースで関わり、山岸さんのご自宅は当社で設計・建築させていただいています。

最初の導入として、当社のような設計事務所と家を建てることは、

ハウスメーカー(全国規模)
地域ビルダー(県か周辺県規模)
地域工務店(地域密着)
建築家(設計事務所)

の中で、どういう特徴があるのか。そもそものビジネスの仕組みの違いについて、MCの方の個人的な意見も踏まえ、説明がありました(ジャンル間を跨ることも多く、実際はこのようにハッキリと分かれているだけではありません)。

建築家/設計事務所は、ハウスメーカーや地域ビルダーと違い要望を聞いて一から考えることが多いので「自由に設計をやりたい」「作ることにできるだけ関わりたい」方などが向いているという話や、住宅業界はどうしても親子4人モデルがコアターゲットになりがちなのですが、建築家はそもそもイチからの設計なので、単身やパートナーとのお住まい、お店兼住宅など、どんな需要にも応えることができる、という話も出ました。

●さて第一部は、冊子『LIFE ON THE HILL』にも掲載されているN家のお話。改めてのご自邸紹介から、当社に決まるまでの経緯、それまで住宅展示会に行った経験などもお聞きしました。建築家とこんな個性的な家を建てている人でも、最初は展示会や内覧会、行くんだ…と思われそうですが、そうなんです。最初は誰しもまったく分からない。まずはそうやって住宅展示場や内覧会を見て廻るのは、誰しも同じなのではと思います。

当社に決めていただいた要因は、後藤の自邸を実際に見たことが大きいそうです。

 

後藤自邸のリビング

後藤の自邸写真は▶こちらからもご覧いただけます。

MC山岸さんからも「ピカピカ出来たてで何もないお宅の見学会より、住んで1年2年の見学会の方ははるかに記憶に残っている」という話が。当社でも施工例写真や見学会は、可能であれば住んで数年後が良いと考えています。時間が経ち「住み方」や経年変化が見えると、そこから家の良さも見えてくるように思います。

後藤自邸のロケーション。重機の入らない狭小地に工夫して建てることでロケーションと土地コストを下げている

●間取りや用途を決めきらないことについて。N家の奥様は「あまり用途を決めきる設計にはしたくなかった」とお話されました。質問を重ねるとその要因は、古いもの好きであること・新築に合わせた家具を造作したり買ったりするのではなく、ほとんどの家具は以前のおばあちゃん宅に住んでいた頃使っていた古いものを持ってきているから、等が挙げられるようです。古いものを上手に活かされたN家の写真を見つつお話を進めました。

N家ダイニング。朝日の入り方が美しい

●「収納が欲しい!」という話。皆さん誰でも収納はできるだけ欲しいものです。ですが面積は限られている場合、固定収納にしてしまうと確実に住居スペースは狭くなり居心地は減ります。しかし固定の収納を作らなければ、あとで必要な分居住スペースを減らし家具を入れていけば良いことです。N家のように限られたスペースでやりくりしなければならない場合、この方法をお薦めしています。

WORKS内・N家の写真は▶こちら からご覧いただけます。

●それに関連して、土間や屋上など使い方を決めきらない空間の良さ、後藤の性格・やり方などについて、後藤本人も交え話を伺い、あっという間に前半60分は終了しました。

N家の土間

●ここで20分のおやつタイム(冊子掲載:pituさんのおやつ)でフリートークのあと
第二部、は2025年に完成したT邸のご家族をお迎えしてお話をお聞きします。

●T邸は、大きな古い納屋を改装した住宅です。その大きさのあまり、すべてを完全にリフォームすると予算を大幅にオーバーしてしまうことから、どこにお金をかけて、どこを省くか。その兼ね合いが大切になりました。

T邸外観

●オーナーであるT様も、最初はメディアのショールームからビルダーや工務店を選び、見積や設計をしてもらい、悩んで…という経緯を踏まれています。そもそも最初は親族の土地で新築というプランだったのですが、途中で販売を知る納屋との出会いを通じ、悩んだ末にリフォームに全面変更するなど、熟考の末での家づくりでした。

トークでは、辿ってきたポイント毎での選択の基準、T様ご夫妻の価値感と業者の方針の摺り合わせ、最終的に当社との家づくりを決断いただくまでの、その時々の心境について、時間をとってお聞きしていました。

また今回当社では初めての試みとなる見積の出し方について、MCから紹介いただきました。MCは「減点法と加点法」、後藤は「出来上がったピザとピザ生地から少しずつ載せていく方法」などに例えたのですが、興味ある方はぜひご相談ください。

●DIYについて。T様はもともとDIYの経験がまったくないのに、今回の壁塗りを通じてその魅力にハマり、自ら工具を揃えて下屋外壁と開閉できる建具まで自作されています。DIYの様子について、またDIYをそもそも受け入れられる業者とそうでない業者の違い、実際DIYを行う場合の現場側のスケジューリングなども話題になりました。

 

下屋内の木工作業スペースと充実した工具。壁塗りをきっかけにDIYに「目覚めた」そうです

 

これが驚異の外壁と建具。すべてご自分で作られている

●他にも、キッチンの壁材選びの話を。
当社の母体である「新発田屋」木材倉庫にて、実物を見た上で「経年変化した」栗の木を選んでいただいたこと。納屋全体の雰囲気に合わせ敢えてラフな仕上がりで使用したこと。そこから県内唯一「杉の自社製材を行っている」こと、それにより「使う用途に合わせた製材ができる」ということなども、簡単ながら説明させていただきました。

当社の母体「新発田屋」の木材倉庫。ご予約の上見学可

T夫妻。お子さんは脇のキッズスペースでおねんねしていました

最後には、家づくりを終えての感想やこれからのDIYの野望などもお聞きしつつ、終了しました。

イベント当日にご都合のつく方はどうしても限られると思いますので、少しでも雰囲気や内容が伝わればと思い、イベント内容の一部をレポートさせていただきました。いかがでしょうか。

当社では今後も

「建築家との家づくりって実際どうなの?」
「DIYしながら育てる家の楽しさ・難しさ」
「聞きづらい予算のことも、聞いてみたい」

そんな疑問を気軽に施主に聞く機会を設けたいと思っています。

また次回がありましたら、ぜひお気軽にご参加いただけると嬉しいです。